@techreport{oai:suac.repo.nii.ac.jp:00000127, author = {立入, 正之 and TACHIIRI, Masayuki}, month = {2009, 2013-09-04, 2013-09-04}, note = {学長特別研究費, フランスのみならず、ヨーロッパの周辺諸国とアメリカの芸術にまで強い影響を与えたジャポニスム(日本趣味)において、京都、日光、箱根などとならび、静岡の風景や文化が果たした大きな役割について、静岡人の認識度は高くないと言える。  本研究はジャポニスムにおける静岡の自然風景・文化事象が与えた影響を再確認し、富士や旧東海道の風景を日常と考えている静岡人にその影響を広く紹介することで、静岡人が地域の素晴らしさをあらためて実感し、郷土を再評価するきっかけとしたい。  また、これまでジャポニスムは19世紀後半の印象主義時代がそのはじまりとされてきたが、本研究ではその起源を、シーボルトが浮世絵版画をヨーロッパに持ち帰って広く紹介した1830年頃にさかのぼり、印象派よりはるか以前のヨーロッパの画家たちも浮世絵など日本の芸術文化の影響を強く受けていたことを検証する。, 安藤広重、葛飾北斎など、江戸時代の浮世絵師の描いた静岡の風景が、19世紀半ばから20世紀初頭のヨーロッパ人にどれほど大きな影響を与えたのかを、浮世絵とその影響を受けたであろうフランスや周辺諸国の絵画を比較して影響関係を調査する。また同時に、音楽等その他の芸術と、同時代のヨーロッパ人の文化にも調査対象をのばして、ジャポニスムの影響がより広範に及んでいたことも検証する。  本年秋に本学西ギャラリーで開催予定の展覧会では、本学教員・学生のほか静岡県立美術館の学芸員(小針由紀隆学芸部長、新田建史主任学芸員等)との共同調査・展示作業をおこなった。また、深井晃子氏(本学前文化政策研究科長)、馬渕明子氏(日本女子大学教授)ら外部の研究者の助言を積極的に採用した。, ジャポニスムの始まりが従来考えられていた時期より早いことが確認された場合、その起源が遡るだけではなく、フランスなどのヨーロッパ諸国において、より広範囲にかつ大きな影響を日本文化・芸術が与えたことが証明されると考える。 駿河や遠江、富士の地名が150年以上前からヨーロッパで認識されており、そして自分の土地が国際的な文化動向に影響を与えたという事実を認識することで、静岡人が美しく豊かな郷土を誇りかつ、感謝、畏敬の念を抱きうるし、人々の愛国心や愛郷心にもつながるであろう。それは将来的な学力さらに文化力の向上にもつながり、地域連携型としての局面をも持つ本学の発展にもつながると考える。  芸術文化学科の学生にとどまらず、他学科およびデザイン学部の学生も研究メンバーとなったことで、各担当が充実した研究成果を残した。  また、静岡県内のマスメディアに数多く取り上げられたことで、本研究は本学の研究活動の一面ではあるものの、広報にも寄与したと考える。, PDF, 社会貢献, 21-学長-4}, title = {静岡とジャポニズム : 富士、東海道の風景とフランスの美術}, year = {} }