@article{oai:suac.repo.nii.ac.jp:00001374, author = {上山, 典子 and カミヤマ, ノリコ}, journal = {静岡文化芸術大学研究紀要}, month = {Mar}, note = {P(論文), 本稿はアウグスト・ゲレリヒの日記に由来する『フランツ・リストのピアノ・レッスン 1884-1886年』を資料に、1880年代のマスタークラスで取り上げられていた曲目を整理、分析することで、リスト・スクールにおける編曲のあり方や教育目的を考察する。レッスンでの演奏曲は原則的に生徒自身による選択だったが、そこには極めて興味深い作品の数々が並んでいた。もっとも多く登場していたリスト作品のほか、ベートーヴェン、ショパン、そして19世紀半ば以降のピアノ現代曲と並び、交響曲、オペラ、声楽曲などの「編曲」が多数登場していたのである。それはゲレリヒが記録したのべ700曲近いレッスン曲目の1/4を占める量だった。また総譜に基づく視奏や初見演奏など、オーケストラ作品をピアノで演奏する独自の実践も行われていた。ピアノ教授の場でも、演奏会の場でも、オリジナル曲と比べて編曲の出番は圧倒的に減少傾向にあった19世紀後半のこの時期に、リストのレッスンではなぜ編曲が重視されていたのだろうか。マスタークラスでは編曲を積極的に取り上げることで、従来のピアノ・レッスンの枠組みを大幅に超えた多様で独創的な音楽活動が展開されていた。編曲はオペラを含むフル・オーケストラ作品とピアノ演奏の架け橋となり、両者を結びつける極めて重要な役割を果たしていたのである。}, pages = {87--98}, title = {リストのマスタークラスにおける編曲の役割}, volume = {17}, year = {2017}, yomi = {カミヤマ, ノリコ} }