@techreport{oai:suac.repo.nii.ac.jp:00001517, author = {井上, 由里子 and INOUE, Yuriko}, month = {2021}, note = {静岡文化芸術大学, 本研究の目的は、ヴァレール・ノヴァリナの演劇理論と言語創造においてアール・ブリュット理論がどのように受容されるのか、そして、テクストに摂取されたアール・ブリュット理論が俳優術においてどのような展開をみせるのかを考察することである。 研究実施計画では、文献資料の読解を中心に行う予定であったが、申請時から研究開始までの半年間で理論的考察がある程度進展し、また、当初予期していなかった国際シンポジウムでの発表および仏人演出家の来日という貴重な機会が重なったことから、現地調査に重心を移すことにした。 フランスでは、ノヴァリナへの聞き取り調査を通して、創作方法やキリスト教信仰そしてアール・ブリュットの創唱者であるデュビュッフェとの交友関係について、書籍化されていない貴重な話を聞くことができた。俳優4名への聞き取り調査では、俳優の演技方法は多種多様であるものの数種類に分けられること、そしてそのいずれの場合もアール・ブリュットとの接続を見出せることが明らかになった。 日本では、ノヴァリナに大きな影響を与えた演出家ビュシュヴァルトの来日を機に、講演の通訳、聞き取り調査、演技と仏語のワークショップを行い、文献からは見えてこない豊かな知見を得ることができた。なかでも、ワークショップにおいて仏語未習者が言葉の音と戯れながら意味を発見してゆくプロセスを直接観察できたことにより、教育という広い視野でアール・ブリュットをとらえ直すという新しい視点が得られた。また、社会福祉施設での観察調査では、アール・ブリュットの創造活動におけるファシリテーターの役割の重要性が確認できた。 現地調査と並行して進めているノヴァリナの理論書の翻訳については、その成果の一部をもとに国際シンポジウムで口頭発表を行い、各言語の背景にある文明を視野に入れて翻訳する必要性を具体的に示した。これは次年度刊行の論文集に掲載される予定である。, 18K12267}, title = {ヴァレール・ノヴァリナの俳優術におけるアール・ブリュットの受容と展開}, year = {} }