@techreport{oai:suac.repo.nii.ac.jp:00001525, author = {梅田, 英春 and UMEDA, Hideharu}, month = {2022}, note = {静岡文化芸術大学, 本研究では、インドネシアに戦前に輸出され、各地域に根付き、その伝統音楽に対応するように楽器の形を変えていった大正琴の形態とその音楽に焦点を当て、インドネシアにおける大正琴(プンティン、ノリン、マンダリオン)の受容と変容について、現地でのフィールドワークを通して明らかにすることを目的として実施している。 今年度の調査の中心はバリ島西部(バリ州タバナン県ププアン郡ププアン村)に伝承している大正琴を起源とする楽器マンドリンmandolinの調査を集中的に実施した。この地域では、1930年に華人の手を通して楽器を入手したイ・クトゥ・ラストラ I Ketut Lastraが新たに製作した楽器が、マンドリンの起源になったと伝承されている。ププアンはバリ島の山間部にありながらも、古くから華人集落が存在する地域であり、さらに華人がこの地域の商業経済を担っていたことから、日本から輸出された大正琴が、華人たちの手により山村のププアン村に伝播した可能性が調査を通して高まった。 ププアン村で製作された古い楽器は日本から輸出された大正琴とほとんど同型であるが、音階は五音音階の楽器に変化した。当時はマンドリン(2台から3台)、竹笛スリン suling、竹製口琴ゲンゴン gengongの三つの楽器だけのアンサンブルであり、友人が集まる場なので演奏されたという。しかし1991年には完全演奏されなくなった。今回の調査ではププアン村出身の音楽家イ・マデ・ウィアルタワン I Made Wiartawanが、2000年に楽器を復興させ、大編成のアンサンブルを結成、また2007年には全音階の楽器を製作し、洋楽とのコラボレーションができる楽器となっていた変化とその背景について明らかにした。 なお、今年度は、バリ島とは別に2019年度に実施するスラウェシ島の大正琴を起源とする楽器の予備調査を行い、調査地を選定した。, 18K00130}, title = {インドネシアにおける大正琴の受容と変容に関する民族音楽学的研究}, year = {} }