@techreport{oai:suac.repo.nii.ac.jp:00001606, author = {藤井, 尚子 and FUJII, Naoko}, month = {2021}, note = {名古屋市立大学→静岡文化芸術大学, デザイン学, 本研究は、臥床担がん患者の身体的負荷軽減に資する「病衣」デザインの開発のため、臥床担がん患者の病衣をめぐるアセスメントの調査とデザイン学的視点からの衣服形状についての調査の二点を調査し、その知見を持ってプロタイプ開発に繋げる計画としている。平成29年度の当初計画では、前者の対象患者における病衣の問題点を探る現状調査を実施予定していたが、後者についての文献資料にあたる機会に恵まれ、まずは後者の調査を先行することとした。 衣服形状を探る視点の一つである、中国の開襠褌の原型となる構造について、文献調査を行った。日本服飾史の中で下衣の研究は多くはなく、特に、中国の社会・文化をモデルとしていた推古の服制や奈良時代の服飾なども、『延喜式』や『日本書紀』、『万葉集』などに見られる衣服にまつわる記述や、絵画や壁画など美術作品を資料依って検証を行なっている。一方で、現存資料として重要な「正倉院宝物」の中の「閉股袴」と「開股袴」がそれぞれ今日の韓服の女性用袴、男性用袴と対応しているとする研究(原、1983)なども見られた。このように、開襠褌の構造的特徴である「開股」構造は、古く東洋では一般的な構造であったことがわかった。 その上で、研究協力者の鳥丸の協力により入手した中国12世紀~13世紀(南宋時代)のZhao Boyun墓の出土物展示カタログ資料を入手し、資料中の画像及び模式図を手がかりに1/2スケールのモデルを作成した。作成したモデルから下肢の被覆に着目したところ、(1)左右が分離した構造(1-a.平面状の布をコの字状にし巻きつける、1-8.筒状のものを左右それぞれに下から履き入れる)(2)左右が一体化した構造(2-a.腰を支点とした帯状部位で縫接、2-b.股上用の部位を加え縫接、2-c.平面状の布を左・右方向からそれぞれ巻きつけ、中央で割る)といった構造が明らかとなった。, 17K00726}, title = {アノニマスデザインの知見を応用した臥床担がん患者の病衣デザインの研究}, year = {} }