@misc{oai:suac.repo.nii.ac.jp:00001650, author = {佐藤, 美子}, month = {2020-03-31, 2020-03-31}, note = {2019, PDF, 本研究は、全国各地の自治体で古くから実施されている高齢者のための連続講座、いわゆる「高齢者大学」に着目し、その現状と課題を「社会参加」の視点から論じたものである。 高齢者大学は講座を受講するといった、受け身の生涯学習にとどまらず、地域の高齢者たちが出会い、交流する場となりつつある。筆者はこの状況を、「社会参加のプラットフォームづくり」と位置付け、各地の高齢者大学が今後より一層「社会参加のプラットフォーム」として充実していくためのいくつかの要素を明らかにすること、それが本研究の目的である。 調査の方法としては、東京、名古屋、大阪という三大都市圏を選び、郊外に立地する、小牧、豊川、箕面、可児、武蔵野の各市を題材にして、関係者から聞き取り調査を行うことで、比較研究した。 分析の枠組みとして、高齢者を社会参加へといざなう要素を重要視し、「参加のしやすさ」、「新しい仲間づくり」、「仲間との関係性を継続させる仕組み」の三つの視点を採用した。 この5 市の事例では、高齢者大学の所管や運営主体は多様であった。高齢者福祉部門や生涯学習部門の直営であったり、公益財団法人 、あるいは老人クラブ連合会が受託して運営していたりと、各市がその目的に合わせて独自に所管を決めながら、高齢者大学を実施している実態が浮かび上がった。 さらに、高齢者大学における講座内容を調査してみると、健康講座やスポーツなど、健康志向のものや、防災・防犯など生活に必要な知識といった実用的な内容がある一方で、歴史講座、芸術鑑賞などといった文化的教養を高める内容、レクリエーション的内容のものなど、福祉分野、スポーツ分野、生涯学習や文化芸術分野など多岐にわたっていた。 このように高齢者大学は自治体の縦割り行政を超えた総合政策としての実態を持ち、特に福祉政策と、生涯学習を含む文化政策との交差がみられる事業である。このため本論の末尾には、これからの高齢者大学が目指すべき方向性について、二つの提言を行った。 一つには、自治体は高齢者大学事業に対して、より多くの人の社会参加の受け皿とするために、これまでの福祉や生涯学習の範疇にとどまらない、豊かで多彩な講座、あるいは体験型、参加型のメニューを提供すべきであること。 二つには、高齢者大学における「社会参加のプラットフォーム」の行き先には、高齢者が自己革新でき、自由に表現できるような、創造性をもたらす内容が欠かせないという事である。そこに高齢社会における文化芸術事業の可能性が見えてくる。, 修士(文化政策), 静岡文化芸術大学}, title = {高齢者大学からみる社会参加のプラットフォーム:高齢社会における文化芸術事業の可能性}, year = {} }